昨日雨が降ったから、
今朝の空気は澄んでいる。
遠くの山も見える、あの白い雲は夏の雲。
ソフトクリームみたいにそびえ立ってる。
部屋の電気消して、太陽の光で本を読む。
音楽を流さないで読むことにする。
コーヒーを淹れる、
いつも通りの、やや濃いめ。
時計の秒針って結構うるさいんだな。
どこかで火事かな。
サイレンの数、大規模の予感。
部屋のほこりが目に付く。
ちょっとだけ掃除しよう。
久しぶりに何も予定の無い休日。
大勢がすいこまれていく電車の映像なんか見ながら、
流れる時間はスルっとして引っかかりが無い。
空白のカレンダー。
いつもおどらされてばっかりの数字。
呼吸することを意識しないでいるのはいつ以来だろう。
誰かが決めたルール。
なんでも数値化された価値観。
ちょっとしたものを食べ、
特に大きく笑うでもなく、
踊るコーヒーの湯気をボーっと眺めて、
また本を読む。
休憩に見上げた空。
陽が傾いてきた。
空一面の絵の具の色。
ピンクに紫、オレンジの光が横切った。
なんだかワクワクする夕焼けは秋の色。
そろそろ照明をつけようか。
暖色の天井。
色の無い空気が色付けされて、上を向く。
背中が肩を引っ張って、
右や左を見たくなる。
窓を開ければ夜の匂い。
となりの家はカレーかな。
少し背伸びした夕食をひとりで作る。
日焼けした椅子と机で黙々と食べる。
一服ついでに見上げた空。
今日は星が見える。
思ったより大きめのオリオン座。
吸い込む息が寒くって、
いつもより優雅に見えた冬の星。
見飽きた本は置いといて、
何かに想いを馳せる。
あの頃の写真、
あの頃の思い出。
嫌だったことや・・・嫌だったこと!
今日と明日のあいだまで、
ひたすらボーっとして過ごす。
春はまだか。
スマホが無かったあの頃。
みなさん、いかがしてました?