ふにゃふにゃフィロソフィー

真の父親とは、男とは何かを考えるブログです。

Jリーグ 名古屋vs松本 スタジアムでしか見えないものレポート

別記事でトヨスタに、名古屋と松本のサポーターを観に行ったゾ、と書きました。

まぁまぁ、観たのはサポーター諸君だけでは無いですわな。

本記事は、スポーツクレイジーの私がスタジアムでサポーターの応援以外に何を見ていたのかを書こうと思う。
f:id:hiderino-akihito:20190609113930j:plain

THE観戦レポート

4階バックスタンド。

ここから何が見えるかといえば、 何といってもベンチの中が見える。

つまり、監督、コーチ、控え選手が見えるのだ。

テレビカメラはメインスタンドから撮っているので、 ベンチ内のヒソヒソ感を見るにはメインの反対側のバックスタンドからが一番よく見える。

つまり、私の見るポイントのひとつとして、 風間、反町両監督のベンチワークを単眼鏡で見ることだった。

そしてもうひとつは、スタジアムのどこかに潜んでいる、 試合に出ていない選手、特に名古屋のジョー(矢吹じゃない方)を探してやろうと思ったのだ。 ご存知の方もいると思うが、名古屋のジョー(矢吹じゃない方)はデカイ。 まさかスタジアムの上から見下ろしているんじゃないかと一瞬思ったが、 見上げた空はひたすら青いだけだった。

スタジアムでしか見られないもの

それは、ウォーミングアップ。

両チームの選手たちが一斉にピッチのあちこちでウォーミングアップを始める。 そして、地味だが中心ではその試合の審判4人もウォームアップをするのだ。

よく考えたら当たり前だが、審判も試合中はかなり走る。 主審はピッチを斜めに言ったり来たり走り、 副審(線審)はディフェンスラインの高速ラインコントロールに合わせてダッシュする。 審判団はピッチの状態などもじっくり見ていた。 これは良いものを見た、テレビじゃコレは見えないものだ。

名古屋GK、武田洋平のロングキック。
遠くにいるコーチに浮き球でピタリとあわせた。 我が子が一番驚いたのはコレかもしれない。 ほとんどのキックが正確にコーチへと届いた。 これがプロなんだなぁと我が子と一緒に驚愕。

名古屋、レギュラーGKランゲラック。
あれれ、遠くのコーチが走りまくっている。 見ていてほとんど正確性を欠いた。

松本GK、守田達弥がコーチのシュートを横っ跳びでキャッチしている。 スゲエ、手に吸盤でもついてるんじゃないかという吸い付き加減。 どちらのGKも同じ練習をして、さらに手に吸い付いている。 一流は違うね。

高速のパス回しを始める。 やはり風間監督の「トメル、ケル」を叩きこまれた 名古屋の選手たちはボールを止める技術が凄い。

これは両チーム比較しても、差は明らかだった。 他チームから名古屋に移籍してきた選手も、 「名古屋の選手たちは凄い」と言うし、 失礼ながら松本の選手よりも「トメル、ケル」の技術の差は明らかだった。

ただ、ひとり。

高速パス回しの練習を両チーム見ていてとびっきりヘタクソな選手がいた。

不思議なもので、その選手は名古屋の月間MVPを受賞し、 今年Jリーグにやってきた助っ人の中では「大当たり」とされている ブラジル人MFシミッチであった。

スポーツの不思議

とにかく止められないシミッチは、 それでも高速パスワークのリズムを乱さないでパスを出している。 つまり、止めてから(止められていないけど)パスを出す速さ。 パスのスピードでリズムを保っている。 そこが、日本人選手との差ではなかろうか。

正確に止める技術は「正確に止められれば」良いのだが、 止められなければすべてが狂ってしまう。 帳尻がどうしてもあわなくなるのだ。

正確に止められなくたって、他の技術で帳尻をあわせてしまえば良いという発想は、 お堅い日本人には無いように見える。 そう考えていると、スポーツは不思議。

足元ヘタクソなシミッチは「名選手」といわれ、 ロングキックが完璧な武田洋平はレギュラーではなく、 パス回しが凄い名古屋が試合で負けてしまう。

上手だから「勝つ」のではない。

私はどちらかというと風間監督のように 「自分たちのサッカー」をすればよいという考え方は 好きではない、50点。

競技、勝負には相手が常に在る。
「自分たち」も大事だが「相手に合わせた戦い方」も 同時にやらなければいけないと思っているからだ。

対する反町監督は完全に対策をしてきた。 フォーメーション「5-4-1」は4階席から見る限りフラットだった。 攻める名古屋のピッチから見れば、守る人が10人横並びに見えるんじゃなかろうか。

あれでは裏へパスが出せない。
結果的に0点に封じたのだから、この試合は完全に「監督の差」だった。

しかし両監督。
ベンチに座っているたたずまいは、両者とも「ジャージ姿」だったため、 完全に「ただのおっさん」であった。

控え選手もあんなにダラ~ッて座るんだね。 両チームとも同じ感じが妙に面白く、地味。

後半、控え選手を投入するタイミングだけ、反町監督は素早く動いていた。
よし!投入!あっ!辞め辞め!
あんなに小刻みに投入の機会を変えるんだ。 今度は名波監督の「デカすぎるガム」が観たいなぁ。

前田大然は凄かった

唯一の得点シーン。
ひとりでピッチの半分をドリブルで突き進んだ。 いいねぇああいうドリブラー、日本にいないんだよ。 パワー系というか、テクニックで「かわす」んじゃなく、 ゴリゴリ「進む」ドリブル。

名古屋のディフェンス、大混乱。 体をぶつけて止めた。 そのこぼれ球に右足一閃。 得点者「杉本太郎」、名前が素敵ネ

太郎に入れられたら仕方ない。 ここのおじさん一匹は納得だよ。

対する名古屋の「前田」こと前田直輝。 あの変態ドリブルは凄い、金取れる
でも代表じゃない、あちゃ~

ひとり観戦の美学

私の席の近くには、私と年齢に差がなさそうなひとりの男がいた。 わりと早く椅子に座り、コンビニのパンで昼食を済ませ、 試合開始まで文庫本を読み、私と同じく傍観者かと思えば応援の手拍子をする。

こういった「ひとり観戦」、なんてオツなんだろうか。 きっとこの方、実は好きで好きでたまらないのではないか。 私の中で勝手にそんな人にされてしまったその方は、 後半40分頃、名古屋敗戦が濃厚となったときに席を立ち帰ってしまった

あれ、そんなもん?

スポーツ好きじゃなくて名古屋好きであったか。 それもいいが、あきらめんな。
安西先生に怒られるぞ。

最近の審判問題

誤審だらけのJリーグで、もはや「toto」も成り立っていないだろうと思っているスポーツクレイジーのワタシではあるが、 もちろん、テレビでは見えない部分もしっかり見てきた。

以前より、副審(線審)の走力が足らないんじゃないかと 思っていた私は、この試合で副審もガッツリ見てきた。

結果、「全然ついていけてない」。 そりゃあ一流の競技者が上げ下げするディフェンスラインについていくなんて大変なことかもしれないけれど、 その圧倒的遅さでいくつかオフサイドの判定に疑問符はあった。

だって誰から見ても遅いんだもん。 絶対まともに見えてないよね、あれ。

ウサイン・ボルトがサッカー選手になれなかったんだから、 副審やってほしいよ、どうっスかね? 旗持って走ってたら笑っちゃうよ。

帰路

スタジアムの外で、また甘いものを食うわが子。 芝生で座って各サポーターが帰るところを見ていると、 子供たちはボールを蹴って遊んでいる。 ガールズユニフォームを着た女の子も輪になってボールを蹴っている。

サッカー観戦にボール。

昔、ナゴヤ球場に野球を観に行ったときに、 そういえば、グローブを持って行ったっけ。

なぜだろうか、観戦者は競技者でもある。 触発されて子供がたくましくなってくれれば、 親としてまた観にいきたいんだがなぁ。

「今度は秋ね」

意外にも奥方は乗り気だ。 ようし、今度は湘南ベルマーレでも観に行くか。 ミドリが好きなんじゃないかと子供にかき氷を食べながら言われ、 「赤だよ、赤」青い服の私は答えた。

全部混ぜたら
も~めちゃくちゃだ~。

written by 日照ノ秋人 
ひとの数ほどスタジアム観戦の流儀はあるのね。

こちらもいかが?

家族でトヨスタに行った話

hiderino-akihito.hatenablog.com

私の観戦眼の話
hiderino-akihito.hatenablog.com