ふにゃふにゃフィロソフィー

真の父親とは、男とは何かを考えるブログです。

事業を失敗した友人を見て思った事

数年前、結婚した友人の式に馳せ参じた私は、 しばらく会っていなかった学生の頃の友人に同じ「祝う側」として出会った。

ひとしきりノスタルジーな会話に花を咲かせた後、 その彼から名刺を渡された。

そこには「代表取締役」という肩書があった。

なんだ、経営者やってるの?

私のすっとぼけた言葉にいかにもギラギラした金の匂いがするその彼は、 若干謙遜しながらもとてもウザい程の「儲かっているアピール」を見せつけてくるのだ。

色の白かった学生の頃の彼はそのとき、私の前で真っ黒だ。

「ゴルフ焼け」と私には聞こえた。

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私は夏になるとアルバイトをしている。

老後は金が無いと生きられませんよ。
だなんて言う大人たちが言う前に、 すでに私たちは気づいている。

だからって、ブログで稼ぐだなんて「非効率」 だと思う私がアフィリエイトに手を出すわけでなく、もっと効率的に稼ぐ道を選んだ。

仕事内容は同じ。
私生活で関わっている仕事と同じ。

定年退職したおじさんがその経験値から客先に目を付けられ、 定年を迎えたあとも仕事の依頼が舞い込んできていた。

私はそのおじさんに来る依頼を夏だけ手伝っている。 もちろん税金はしっかり納めるのだが。

おかげさまで、アフィリエイト報酬よりもお手軽にバイト料を稼いでいる私は、 「もっともっとアルバイトをこなしたい」という邪念、邪心、強欲を含んだ悪い顔をしながら、 クラウドワークスに同志を求めてみた。

なんとそこに「ゴルフ焼け」の友人がいたのだ。
しかも、経営していた会社の業務とは全く違う内容の仕事を求めていた。

私はとりあえずコンタクトをとったが、帰ってきた言葉は 「会社は潰した、仕事くれないか」だった。 以前は社長、今はフリーターの彼を知って私は思った。

みっともない、と。


これは挫折と呼ぶのだろうか。
それとも転身?転進?戦略的転進?

以前は物を売る仕事とコンサルティングで一旗揚げていたのに、 いまでは私と同じように技術を売る仕事をやると言っている。 しかも業界から一旦離れ、ゴルフ三昧で「錆びついた技術」をだ。

転機が訪れてビジネスチャンスをつかもうとしている

なあんて言えばソレっぽいが、私にはただの「意思ブレブレさん」であり、 道に迷っているひとにしか見えない。

ひとの人生どうであれ構わないが、あれだけ金の匂いがしていた友人が 「仕事くれないか」に変わってしまったことに、 社会の恐ろしさとか世間の世知辛さ等いろいろな不安を覚えてしまう。

彼に仕事を与えても錆びついた技術ではこなせないだろうし、 そもそも学生の頃と様々なテクノロジーが変わってしまった今で、 同じ土俵で会話ができないだろうから仕事は「お預け」している。

仕事に取り組む以上、プロでなければならない。 若ければ「プロ見習い」といえるが、 いい歳こいたおじさんは、やはり世間的に「プロ見習い」と見られない。

それも相まって「みっともない」と私は思った。 儲けていたひとが儲からなくなって転進してしまうところは、 こちらの「ザマミロ精神」をおおいに駆り立てて楽しませてくれる。

悪い顔の私は、いつ自分が彼のようになるかはわからないくせに、 「このワタシに儲かっているアピールなんかするからだ」と皮肉と軽蔑を含んだ 「みっともなさ」を喜んでいるだけかもしれない。

それはそれで私自身が「みっともない」ことになるが、 なんだか楽しい気分になるのは事実だ。

だからこそ、会社を辞めてキラキラ起業とか、 儲かっているアピールの凄いひとたちは、 キチンと転進(挫折)したことも余すことなく報告してみてはどうだろう。

私の様な悪い顔をした奴らから、 それなりにPVがついてアドセンス報酬で儲かるかもしれないよ。

ひとは社会貢献の無い人に対して 「悲劇」を求めているかもしれない。

それも残酷で残酷で笑っちゃう程の悲劇を。 コレもまぁ、ブログでしか吐き出せないことだったりして。

written by 日照ノ秋人 
儲けているアピールも悲劇を求める私も性格が悪いのだと思う。


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