ふにゃふにゃフィロソフィー

真の父親とは、男とは何かを考えるブログです。

いいオトナがワクワク言うなよ

「消費税が増える前に車を買うんだ」

知人の男(50代)は国産メーカーと海外メーカーのディーラーからもらった見積を見比べて楽しそうにしていた。

そして競合メーカーよりも、 いくばか高い海外メーカーに決めたと言っていた。

その決め手は?

「ワクワク感が違った」

・・・いい歳こいて
ワクワク感とか言うなよ。

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ワクワクだなんて言うと、私なんかは鳥山明の漫画を思い浮かべてしまうのだ。
「オラ、すっげぇワクワクするぞ!」
って感じ?

そんなワクワク感で目を輝かせているオヤジに 「子供心を忘れない良いオトナだね」 なあんて思うだろうか。

年輪を重ねていくら深みを増したって、 少年少女の頃の心は誰だって忘れないものだと思う。 だったらワクワクして当然だろうとも思うのだが、 いつまでも「ワクワク」しているとなんだかね、 みっともないと思ってしまうんだよ。

隠すべき所は隠す。

オトナだったらさ、なんとなくわかるんだけど、 己のワクワク感を共有したいからSNSでも「ワクワク」言っちゃうんだろうな。
それもまた、みっともないが。


 
私はどうか。

己のブログを見直してみると、 ワクワクでなく「ウキウキ」と表していることはあった。

ワクワクとウキウキは何が違うのか。

ワクワクは願望や希望、
ウキウキは現在の心境、
線を引くとこんな感じだが、 どちらもあんまり変わらない。

ワクワク感が違うよね。

キーボードで入力するだけでもみっともない気がしてきた。
というか恥ずかしい感じ。

これはね、隠すところだよ、やっぱり。


 
年齢を重ねた我々大人がワクワク言っていることが子供っぽいのだろうか。

「無邪気」が許されるのは子供だけだと思う。 なぜなら、大人に成長することがすでに「邪気だらけ」だからだ。

子供は正義のヒーローが好きだが 「悪を知ってこそ」となんらかの背景を追うということがない。

the無邪気。

悪いことも汚いこともいろいろ知って、 妙な大人のワールドに足をつっこみ、 正義と悪の間で葛藤しながら生きるのは我々大人。

そうでなければ、より汚い大人にだまされたりするからだ。 そんな大人はカッコ悪い。 カッコ悪くなりたくないから、悪いことも知ったうえで 善い行いをしようとする。 これが「邪気」をこさえた大人というものだと思う。

悪いことも知って悪い顔をしているくせに 「ワクワク感」と言っているのだから滑稽だ。 ワクワクするのはおおいに結構だが、 それをひけらかすのはやはりカッコ悪いと思うのだ。


 
ワクワク感というものが原動力や物事の決断に関わってくるのだろうか。

冒頭のオヤジも「決め手はワクワク感」なのだから、 決断の材料にきっとなっているのだろう。

ワクワク感があるから行動する、といった者も目にするが、 楽しくないことより楽しい方が良いというのは当然である。

ただ、ひとが「楽しんでいる」のをひけらしてしまうを、 良しとしない私の様なひねくれたひとがいるのも確かだ。

それはわざわざひけらかすことではない。

そんな感じだ。

「つつましい」とか「つつしみ深い」など忘れてしまったのだろうか。 ミエミエのやさしさより、さりげないやさしさの方が相手には 「伝わるやさしさ」なのだから、ひけらかさない事も美徳なはずだ。

楽しいことは共有したい。

その想いはわかるが、
「楽しいよ楽しいよ!おまえも楽しめ!」
というのはただのお節介。

お節介にはワクワクしない。
悟空もきっと、そう言うと思う。

written by 日照ノ秋人 私は嫉妬しているのかな。