ふにゃふにゃフィロソフィー

真の父親とは、男とは何かを考えるブログです。

息つぎで音楽を見る

90年代、懐かしのミュージック。

そんな番組に、私が中学生の頃に人気があったロックバンドなどが出ておりました。 結成何十年とか、再結成とかで今では見る影もない彼らが当時の唄をうたっている。

ミョーになつかしさが無いのは、
歌い方を崩してしまっているから。

残念だなぁと思ったのは、久しぶりに自分のあの頃の思い出(特に嫌なことばかり) の詰まった引き出しが開くことは無く、 ミュージシャンの首のしわだけが目立ってしまったこと。 でも、「年老いたから」で片づけたくないここの音楽好きおじさん約一名は、 ベテランミュージシャンの何が劣化していたのかを分析しようと考えた。

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現代のロック

カリバーさんという方がモーレツにプッシュしていた「AliA」というグループ。

www.imsink222.info

そういやあ、私の地元ラジオ局もプッシュしてたなぁ、 「かくれんぼ」ばかり流してたなぁと思い出したのですが、 MVは見たことないなぁということで、カリバーさんのブログからAliAのMVを見ることにしました。

いやぁ、スゴイのなんのって。

音楽は過去の音楽と被ることなく作る必要がある為、 若い世代ほど制作のハードルは高い(どんどん高くなっていく)のですが、 その中で曲を成立させ、且つバイオリンをロックの中に織り込むことが出来ている (LUNA SEAとはアプローチが違う)のは、 世間の音楽は極限まで追究されておらず、 まだまだ可能性があると思わせてくれました。

特に気になったのはボーカルの子の肺活量。 ブレス(息つぎ)がとても短いのにしっかり歌っている。 もうちょっとブレスをとって欲しい気もするけれど、 若いから出来る芸当なのでしょうか。

それにひきかえ

冒頭のテレビに出演していた懐かしのロックバンドの懐かしい唄で、 ボーカルが粉々に歌い方を崩してしまっているのはなぜだろうと考えました。 そりゃあ過去にヒットした曲を長年歌い続けるのは飽きちゃったから、 と月並みな事も考えましたが、なによりブレスが続かないからではないかと思ったのです。

20代のあの頃の、あのエネルギーが50代で出せるのかといったらやはり辛い。 ブレスもあの頃のままでは正直キツい。 そういうことにして見てみると、仕方ないなぁって思ってしまう自分も情けないけど、 長渕剛が語っていたテレビを見ていた時に、オノレの甘え腐った性根にバチコーンしてやりたくなったのです。

うろ覚えですがこんな内容の事を話していました。

「多くのお客さんは、歌を聴いたときに浮かぶ思い出に浸りたい ということを求めているので、あの頃のレコードやCDのままの 唄い方を我々はする必要がある。」

…っ!!

プロ意識

長渕剛といえば私は完全にスナックカラオケ対応として覚えたミュージシャンであり、 時に「人間だぁ人間だぁ!」って言い始めたり筋肉を鍛え始めたりして、 ちょっと、もういいかなと思っていた存在でしたが、 こんなにプロ意識の塊だとは驚きでした。

それを裏付けるように、南こうせつの野外ライブに飛び入りした長渕剛兄貴は、 「つよしぃ~何か歌ってくれよぉ~」と、南こうせつからのおそらく台本に無い振りに 「まいったなぁ~」といいながらも、 「じゃあ、みんなの知ってる唄、歌います。」 と、アコギ一本で歌い始めたのです。

「乾杯」を。

愚直にCDのままの歌い方。
こうせつファン大合唱。

眼の前にいる客さんを喜ばせるにはどうしたらいいか、どう歌えばいいか。 全て計算されたプロ意識を見ましたね。

だからブレスが気になる

名曲とは歌い継がれてほしいと思うのです。 せっかく良い唄なのですから、自分の子供たちにも聴いてほしいと。

いつか思い出に浸りたい時に聴く音楽は、 あの頃のままじゃなければならない。

ゆえ。

年月が過ぎてブレスが追い付かないから歌い方を崩しました。 …は、プロとは言えないんじゃないか。 心配なのはその一点。

これからもまだまだ様々なバンドが登場するだろうし、 その年代に沿った特色もどんどん風変りして、 その時その時を記憶するのでしょう。

僕らに寄り添う音楽が続きますように。

だからブレスが苦しくて声が出なくなったなんてことが無いように、 もうちょっと楽に歌える曲をボーカルの子に歌わせてあげてって、 ここのおじさんは思うのです。

※敬称略

written by 日照ノ秋人 歌い方を崩すなら引退してほしい


長渕剛兄貴 A型(ちょっと崩してる)

www.youtube.com