ご飯の友をひとつえらぶとすれば?
そんなくだらなおもしろカッコイイ質問を投げられた私の頭にポワワンと浮かんだものは 「わさびふりかけ」であった。
と、いうことで最近「わさびふりかけ」の使用頻度が増えてきてしまった単細胞のワタシです。
わさびふりかけが好きな理由とは?
と考えてしまうと、う~ん…
浮かばないのです。
「だって好きだから」が理由。
すると、意外と好きなものに理由なんか無いのだから、 理由聞かなくていいじゃんってことになり、 「好きな理由?野暮な質問ねぇ」 って軽く薄く遠目で言ってしまうのですよ。
食べ物に限らず、「好きなもの」に理由ってあるでしょうか。 よぉく考えると無かったりしませんか? そうなると、「なんで好きなんだろう」ってぼんやり思うけど、 「まぁ好きなんだから別にいいじゃん」ってあきらめるのです。
好きなのに、あきらめる。
日本語ってだからキライよ。
こう書くとなんだかよくわからなくなるんだもん。
でもいいじゃん、好きなんだから。
嫌いなものって理由がすぐに出ませんか?
あのひとの鼻毛感が嫌い、とか。 ナニナニだから嫌い、みたいな。
好きなものはよくわからないくせに、嫌いなものになるとスパッと出てくる理由とかいうヤツ。 それだけ「好き」ってものには複雑なものが入り混じってるのでしょうね。
わさびふりかけもサ。わさびだけじゃ無いもん…とか
そんな話はどうでも…
そういうことじゃないのですが、
複雑だから考えると悩むし、悩むとわからなくなるのですよね。
だから告ったらいいかどうかの距離感がわからなくなっちゃって、
変なタイミングで告って失敗してしまう。
たぶん、男女っていくつになっても、 告るタイミングを掴めないのではないでしょうかね。 モヤモヤっとして、キョドって、おかしくって、 なんでこんなに悩むんだってひとり怒って、 でも好きなんだから別にいいじゃんって思う。 結局行きつくところは「別にいいじゃん」なんだから、 「好き」に理由を探す必要が無いのでしょう。
って。
なぜこんなこと語ってるかというと、 街はジングルベルが鳴りやまない程のクリスマス感ですよ。 それで夜に街ゆく高校生のカップルに見せつけられた私は、 そのウキウキ彼女が彼氏に 「私のどこが好きなの?」 みたいな言葉を発したのを聞いてしまったのだ。
答えるんじゃねぇぞ、彼氏。
好きな理由は語れないものだとおじさんは思うぞ。 比喩でいけ、比喩で。 「わさびふりかけみたいなもの」 とかモヤモヤすることを言え。
だって恥ずかしいからさ、彼女に好きな理由を語るのは。 だって特に無いからさ、好きな理由なんて。
無いから好きなんだよきっと。
と、いうことで、
「男は黙って背中で語る」
という言葉が生まれたっていう男の照れ隠し。
written by 日照ノ秋人 「好」という字は女子と書く、特にいいこと言えません。