ふにゃふにゃフィロソフィー

真の父親とは、男とは何かを考えるブログです。

己のトラウマ30年ぶりにUFOを食う

小学生の頃って今から何年前かなぁって思っていたのだが、 それが「約30年前」って導き出されると、 大昔やんけ!と叫んでしまってひどく落ち込んだ私です。

30年ったらアレですよ。
結構あれが、アレですよ。

それでも私の記憶に残るカップ焼きそば「UFO」は、 そんな大昔にもしかと発売されていた。 息の長い商品がいまだ現役と思うと、 世の中ってあんまり変わっていないのではと錯覚する。

あの頃は、ファミコンディスクシステムで遊んでいたな。

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私が読者となっているブログであまりにも カップ焼きそば」連呼されていたものだから、 いつのまにか脳内にこびりついてしまった金曜日。

ここ最近は奥方と子供が小学館アカデミーに金曜夜通っているせいで、 自分の夕飯は自分で手配するのが当たり前になってしまった。

といっても、近所のスーパーではめぼしい食料がなく、 最近はマンネリ気味でうんざりしていたところ、 例の「カップ焼きそば」である。

小学生の頃の私はファミコンの「パルテナの鏡」をやりながら 留守番をしていたのだが、ある時所用で出かけた親が 「腹減ったら食え」と言って置いていったのが「UFO」だった。

とくにおいしくなかったという記憶は全然ないのだが、 以来「UFO」を食べることなく 子供からおじさんまでを駆け抜けてきた。

自身では「トラウマ」ということになっているが、 その「トラウマ」というものを私はよくわかっていない。 意識的に嫌いとかではなく、無意識に避けているのだから、 単に好き嫌いではなく「トラウマ」と思ったまでだ。

その味は思い出そうとしても思い出せなかった。

30年、実は長い。


「未確認飛行物体」であるはずのものがスーパーで山積みになっているのを確認し、 私はオノレのトラウマに向き合うこととした。

自分の士気を高めるために、おビールさんを頂戴しようと 「デカい乾電池置き場(お酒コーナー)」に殺到すると、 早速「キリン秋味」が陳列されており、歳がいもなくウキウキしてしまった。

家に帰ってUFOを作ってみると、アレ、上蓋が無い。 というか、機構がそもそも違う事に気づいた。

私の記憶では、かやくを麺の下に仕込んで、上蓋の大きい一発の穴から キャベツが落ちないように湯切りをするはずだったのだが、 まさかの現行品は「上蓋」すらないとは。

いつか、友人が食べていたのを見たときは上蓋の穴が3発に増えており、 「進歩しているなぁ」としみじみ思ったものだが、 30年の時間経過はUFOをここまで進化させているとは思わなかった。

・ふたを2までめくる。
・3分経ったら3をめくって湯を切る。

なんだこの機構は。
3をめくった時のこの仕掛け。
こりゃあ上蓋必要ないわ。

まぁしかし安心したことは、謎の具が入っている「ふりかけ」が 30年の時を超えても入っていたことだ。

そういえばあったな、コレ、この赤いのなんだろう。 子供の頃に抱いたであろう疑問は、今も解消されなかったのだが。


作った時に猛烈にこみあげてきたのは 「なんでコレを食べようとしているのか」 という自分に対する疑問だった。

まぁ、そんなことは「カップ焼きそば」を連呼していた ブログのせいに一旦はしておいて、 とりあえずこんな機会を作ってくれたことにも感謝して、いただこうではないか。

で。

正直なところ、ウマいじゃないか。
これはビールに合いますな~。

とジジくさいこと言いながら、逆に「秋味」の方が 美味しく感じられなかったことに私は不満を覚えた。 これはフツーのクラシックラガーじゃねぇのか、 本当に秋ものなのかとも思った。
今年の麦の出来を危惧してしまったよ。

しかし、30年ぶりのUFOはウマかった。 上蓋の機構に関心しすぎてしまったが。

30年前に生まれた子供は今30歳。
私の下の世代、さらに下の世代が今後どんな機構を施すのか。

さすがに味は昔のままとはいかないだろう。 現行品だってきっと30年前とは違うのだから、比較はできない。

いいさ、食い物くらい「ウマい」か「マズい」かで 語られれば良いはずだ。 なあんて言ってしまうと、感動した蓋の機構が完全に 無駄な感想になってしまうではないか。

結局トラウマなんてものはなく、 ただ食べていないだけだったことに気づいたのだった。

written by 日照ノ秋人 
ひとのブログのせいにしてはいけません。