ふにゃふにゃフィロソフィー

真の父親とは、男とは何かを考えるブログです。

第4回ラジドリコロシアムの辛口批評

筆者はただの通りすがりである。

だからこそ、こういったイベントで馴れあいではなく、イチ視聴者としての感想を述べる者として、私は適任者だと思っている、えっへん。

しかも、なんのしがらみもないわけだから辛口で行きますよ、夏だけに。 各チームの感想とイベントの感想をつらつら書いていたらとても長くなっちゃったので、読みたい部分だけ読んでね~。

第4回ラジドリコロシアム。

それは、優勝したチームが売り上げを総ドリできる(公には半分)ラジオドラマのバトルイベントである。※詳しくは公式を確認してください。

radidori-colosseum.jimdosite.com


第4回のテーマは「罠」。
1チーム15分の物語を、6チームで競う。

購入者は全チームの物語を楽しめるので、以下そのナンバリングに則って感想を書いていきます。

これより下はネタバレを含みます。
読みたくない方はアイスなりビールなり買って引き返してください。


№1 『とらっぴんなっく』

製作チームは「猿と鼠の藪谷園」。

ファンタジーな世界観で登場人物ひとりひとりにフォーカスをあてて 話が進行していくタイプ。 頭の悪い私は1回聴いただけで把握が出来ず、2回、3回と聴きこんでいき、 ハッ!…こういう罠なのか!と一瞬思ってしまった。

聴きこんで行くにつれて、勇者のクソ真面目な演技がだんだん面白く聞こえてくる不思議な現象が起こり、あれ?結局まともなの勇者だけじゃない?感は勝手に強くなりました。映像にするならアニメ向けだと思う。Eテレの16時50分からの枠。この先のストーリーが気になるけれど、「ここで止めちゃう」演出はラジドリ15分の美学にフィットしています。残念ながら、オチはわかるが全体像がわかりづらかったなぁ…っと。

№2 『The Murder of Silent King

製作チームは「KOE-NOS」。

殺人事件!探偵!のサスペンス。
一体だれが犯人か…の探り合いと地味に背景音のリアルさが良い雰囲気を出しており、映像にするならドラマ向け。Eテレの21時50分枠。登場人物が多く、私は理解する為に数回聴くことになった。

ここでわかったことは、演者さん達がウマすぎてイマイチ誰にもフォーカスが当たっていなかったこと。アニメ映画の主人公役に、ただ若くて可愛いだけの若手女優を抜擢する理由、なんとなくわかっちゃったな。ただ、それも映像があるから成立するのであって、ラジオドラマじゃ厳しいかも。もうちょっと探偵がおバカだったらなぁ…って思うのは私の趣味です。

№3 『本当の友達がやってるバー』

製作チームは「にくじゃが」。

客と店員が旧知の仲、というコンセプトバーで繰り広げられる話。本当の店員の友達が入ってきて、気まずいビミョーな空気になるのが面白い。完全にコントの間合い、視聴者に行間を読ませるのが多分罠。客のスットンキョーな芝居が楽しくて、こういう奴、いるよな~って思ってしまった。

主要登場人物が3人と少ない為、初見でも楽しく視聴できました。初見でも理解できるというのは私にとっては高評価だけど、 何回も聴くという感じではなくなるのが評価が割れるところ。舞台で出来そうな作品。というかやってるかも。というかやって欲しい。

№4 『ごうもんセンターむらもとK支店』

製作チームは「箱舟壱座」。

タイトルがひらがなという所にまず怪しさを感じ、設定のくだらなさで序盤から怪しさ全開の作品。どのチームの作品も時間の経過とともに盛り上がっていくのは同じでしたが、本作は最後の爆発力が凄い。くだらなさが凄い。

途中、なんだか聞いたことのあるBGMと、最後のドサクサにフェードインしてくるあの歌の使いどころがウマい。2回目も面白く聴けるが、結局どんな結末なのかがわからない、というところが面白い。不思議とこの先を聴きたいとか思わなかったので、15分で完結は逆に見事。

№5 『Lie Self』

製作チームは「Luna Nova」。

「MEDIUS」で知ったLuna Novaの作品。一番リアリティのある話で、聴く人によっては凄く響いてしまう内容。こういうテーマ選択、着想がLuna Novaっぽい所だと思う。6作品の中で毛色が違う作品ゆえ、好き嫌いはありそうですが、こちらが考えさせられる不思議な魅力がありますね。

これはアニメかドラマか…と考えると、教科書に載ってしまいそうな感じ。それくらいリアル。そして、登場キャラクターすべてを演じるのが、月宮はるさんひとりという所に驚きがあった。ベストアクター賞文句なし、おめでとうございます。

№6 『眠れる浮遊に告げる白』

製作チームは音声劇団「燦魂神話大系」。

私が言うのもアレですが、読めません…。(なんとなく同情してしまう…)「Bullshit Jobs」の面々がおり、聞き覚えのある声で私的には安心しました。SFなので好きな人にはハマる、SF好きな私はスポッとハマった。

15分縛りのせいか、ちょっと展開が読めてしまったことが残念。この先のストーリーが気になるけれど、2回目の最初のセリフで泣きそうになるから、絶対2回聴くべき作品。何回か聴くと、あれ?どっち?ってなる。(これが罠?)序盤のなにげない会話の中にもかなり伏線がめぐらせてあるところが深いなぁ~…

批評おわり!

全ての作品をふりかえって

テーマが「罠」ということで、作中のキャラクターに罠を仕掛ける、視聴者を罠にかける、罠自体を取り扱っているなど、各チームの狙いが面白いです。選考があったみたいなので、こちらの6組は決勝進出者ってことなのでしょう。かぶっている話が無く、調整したのかもしれませんね。

15分というのは一見短いようで絶妙だなと感じました。6作全部を聞いて、おおかたフルに15分使っているので、そこに収める苦労が垣間見えます。箱舟壱座さんだけ30秒程余しているのは、あの歌を考慮してだと私は勝手に思っておりますが。

ラジドリコロシアムについて

1000円で6組すべての作品が聴け(mp3納品)、3票の投票権が与えられる、というシステムですが、価格は1作あたり200円未満なのでお手頃価格だと思います。ただ「総ドリ(公には半分)」という興行目線で見ると、購入者が少なければ厳しい価格設定だと思いました。

せいぜい70人くらいかなと踏んでいましたが、実際は100人以上購入者がいたようなのでなんとか体は成ったみたいですが、運営さんはギリギリか足らないくらいか。そんな所まで私が気にしなくても良いのですが…。

なにが言いたいのかというと、「身内だけで盛り上がるのではなく、新たなファンを獲得する機会を…」を目標としている割には、私が当イベントを知ったのが、xでつながりがある『ぽんずさん』の「残すところあと10日!」のポストであり、それが無ければ存在に気づくことすらなかったわけですよ。広告を打つのも難しく、拡散するのは難しいですからその辺りもっと人目につけばなぁ…惜しいな…って思います、面白かっただけに。

私は投票しましたが、「購入者の名前で」ということを購入後の「投票用メールフォーム」で知ったので、クレジットカード名義人の名前で購入してしまった私の票は無効票かもしれません。無効票、無投票はかなりあったようなので、そういったズレがあるかもと気になりました。※私は「stores」のアカウント名で投票しました。

さいごに

完全にイベント終了&販売終了のタイミングにリリースした今回の第4回ラジドリコロシアムの感想ですが、来年第5回が行われる予定とのことで、もっとこのイベントが広がったらなぁという想いを込めて書きました。私自身に拡散力は無いのですが、ラジオドラマ業界から外れている人たちに届けば、回を追うごとに盛り上がるかもしれませんからね。

現在は最後の6組から惜しくも漏れた作品による落ち武者たちの祭典「オチドリコロシアム」が開催中です。

ラジオドラマは「ながら聴き」ができるから、忙しいアナタにも最適!無料で聴くことができ、しかも感想を書いて1000円Getキャンペーンも同時開催なので、これを読んでいるブロガーの皆さん、ブロガーでない皆さん、ぜひともオチドリコロシアムを楽しんでみてくださいね~。

あの歌はコレ↓