ふにゃふにゃフィロソフィー

真の父親とは、男とは何かを考えるブログです。

ユニクロのセルフレジで気づいた店員の必要性

ユニクロで服を買うためにレジ行列に並んでいたら、 レジがひとつしかない。

あれれ、労働者不足のしわ寄せがついにユニクロにまで及んだかと危惧していたら、 横にセルフレジみたいなものを発見。

おお、これがいつかテレビで見たシステムか、 とマヌケ面で見ていると、商品券での支払いをするひとだけが 有人レジに案内され、それ以外はセルフへ導かれている。 しかもセルフレジはガラガラの状態であった。

レジ待ち行列はかなりの列なのに、
ルフレジはガラガラ。

さて、なぜだろう。

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行列の先頭まで進んで、セルフレジ感を眺めていると、 やはりセルフレジを操作しているひとはいない。

私の眼の前にはいくつかのセルフレジシステムが置かれているが、 店員から案内されることなく、あきらかにおかしな状態で待たされている状態が続いた。

ようやく案内されて、カゴを指定の位置に置くと、 バーコードリーダーなどを当てずとも画面に合計金額が現れた。
すげえ。

支払い方法を選んで、電子マネーをピッ!とすれば支払い完了である。
超簡単。そして早い。
なのに、なぜレジ待ち行列はあるのか。

理由はそのあとわかった。
服をたたんで袋に入れるのもセルフなのである。

そこで皆、手間取っているのだ。

ハンガーを外してハンガー置き場に運ぶ。
服をたたむ。
サイズに合った袋をとりだす。
服を袋に入れる。

たったそれだけの事なのに皆がそこで詰まっているから、 セルフレジはガラガラであっても案内されないのだ。

自分でも経験してみたが、
これでは回転が悪いと思った。

ハンガー置き場までの人の導線は客がいるほど取れず、たたむのはどうにでも出来たけれど、 服を入れる袋は私の様な乾燥肌人間では1枚取るのが至難の業。 そしてなにより、たたんだ服をユニクロの袋に自分で入れるのは、 だいたいの人が初めてである。

今まで店員の姿をなんとなくで見ていたが、 ハンガーを外す、たたむ、袋に入れる、 といった作業すらプロの仕事だった。
レジ待ち行列は、プロとアマチュアの明確な差なのであることに気づいたのだ。

簡単そうで難しい。

人の技術というのは、そういった服屋の細部にも行き渡っていたことを始めて知った。


 
安値の服を売り利益を上げる場合、回転率はどうしても高くなければならない。

ユニクロのセルフレジは支払いまでがとんでもなくスピーディーになるので、 回転率が高くなるだろうという算段なのだろうが、 実際体験してみて客が手慣れていないこともあって、 とてつもなく回転率は低かった。

これも慣れてくれば・・・ということなのだろうが、 日々、洋服をたたんで袋に入れる作業をしないので、 客が熟練度を上げることは難しいのではと思う。

ハンガーはレジ前で外してしまう。
袋は開いた状態でホールドする。
たたむスペースを広くする。

などの改善の余地はありそうだが、 やはり気になることは、完全に働く人を削減出来てしまうシステムが構築されてしまったことだ。

いくら労働者不足とはいえ、ここまで機械が大活躍してしまうと逆に雇用が停滞しそうな気になってくる。

人がたくさん必要になる原発廃炉
(そもそも管理出来る人がいなくなることもあり)
外国人労働者大歓迎。
客がセルフで出来ることは自分でやる。
機械化と自動化。

職に就けないひとはどこにいくのだろう。

押し寄せる外国人労働者とスペック対決(この言い方は不適切ですね)をして、 簡単に打ち負かされてしまう若者が多く出てくるのだろうか。

不景気で暗躍するのは、キラキラした儲け話でそんな若者から日銭を奪う詐欺師やマルチである。

職にありつけない若者の多くは詐欺師になってしまわないか、 ちょっとだけ心配である。


 
今回、セルフレジを通じて気づいたことは、 服屋の仕事にプロの一芸があったということ。

それが今後無くなってしまったら、客がその技術を身に着けるのかといったら・・・それは無いと思う。

一芸はすぐには身につかない。
他にも普段目につかないプロがサラッとやる「一芸」はあると思うが、 そんな技術が知らないうちに無くなって、人類はどんな感じになるだろうか。

機械に頼りっきりな詐欺師ばかりの日本・・・。

いやいや、悲観したくない。
洋服屋さんは凄いんだ。
これからはレジのおねーさんおにーさんも、 手際を見つつ、分かったふりして頷こうと思う。

ブログの稼ぎ方よりもサラッとやるプロの一芸に、 まだまだ価値はあるんだ。

written by 日照ノ秋人 悲観している暇は無い。


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