ふにゃふにゃフィロソフィー

真の父親とは、男とは何かを考えるブログです。

ひとは前に進まなきゃいけないのか

行軍じゃ!
進め!
退くな!

ひとは前を向いて歩く。
前を見なければ前に進めないからだ。

切り開け、道を。
進むんだ、前へ。

でもさぁ、切り開いてきた道は時々整備しないと、 草ボーボーになっちゃうんだよね。 .

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前見て進め!

仕事でもSNSでも、こんな風に勇ましく啖呵斬っちゃって、 前へ前へグイグイしているひと、いますよね。

先の事を考えて行動するのは、どんなことにだって大事かもしれないのだけれど、 その暑苦しいパワーと「やったれ」的なノリに感化されてしまうひとって 大勢いると思うんです。

前に進むのは悪いことじゃないのですが、妙に暑苦しくないですか? 「振り向くな!前を見ろ!」という言葉に
「影響されるわ~、胸アツやわぁ~」
っていう具合に「そーだそーだ」感をかもしだし、 みんなで切り開こう!乗り切ろう!なあんて、 周りに同調せよといわんばかりに言い散らかしている。

まるで、前に進まなきゃいけないみたいに。

私、思うんです。
うしろに進んじゃいけないんですかね?
ダサいとか思っているんですかね?

うしろに進んじゃいかんのか

険しい道を切り開き道を作るのが「成長」とかいうのなら、 切り開いてきた道には自分の「足跡」が残るはず。

ずーっと前に進み続けて道を切り開いてばっかりだと、 自分の作ってきた道を振り返る余裕がありません。

ひょっとしたらその道は、だれにも整備されることなく、 草ボーボーの「道にはなっていない」かもしれない。

そして足跡もすっかり消え、壁にブチあたり迷子になったら、 戻る道もわからなくなってしまう。 自分の道は、足跡は、自分で切り開いた証として、 ときどき振り返ったり、うしろに進んだりして再確認し、 整備する必要があると思うんです。

だから前に進むだけじゃダメ。
その先に道を作るのなら、今までの道筋から方向を確認する必要があるのですから。

トレース

今では大きな産業となっているものはすべて、道を切り開いたひとがいて、 その足跡を辿った誰かによっていままでの道が整備され、 整備された道を迷わないように次世代のひとがその道を通り、 さらにその道を伸ばしているのです。

ひとが道を切り開くのはとても大変なことですが、 その足跡を消さないように整備することも、 切り開くこと以上に大変なことです。

自分だけが生き残ればいいという考え方なら、 今までの足跡が消えようがかまわないというひともいるかもしれませんが、 もし迷ってしまったら、草ボーボーでだれもいない草原に ひとりぼっちになってしまいます。

ひとりぼっちの状態で得られることは、 ひとりよがりなものばかり。

はたしてそれに同調するひとがいるのか。 いたとしても、同じ穴のムジナだけで集結し、 せまい世界での自己満足で終わってしまうのではなかろうか。

先を考えた上で、あえて道を整備する。 だれかがトレースし、偉大さを説いてくれなければ 伝説にはならないのです。

どうせ前を向いて切り開くのなら、 その後の世代にも影響を与える程の存在になりたいし、 なるべきじゃないですかね。

安全なことと危険なこと

なぜ後の世代に影響を与えなければならないか。 それは経験、体験、事例など、理屈だけではどうにもならない事を 「知っている」ひとしか知らない状態では、 人類の進歩が無いからだと思うんです。

何が安全で何が危険なのか。
成功例だけが美談として語られ、重要で肝心なものは語り続けられる事無く 忘れられていく。

後の世代が見上げた時、
「上の世代はなんにもしていないじゃないか」
とボヤいている世界になんてなって欲しくないし、 私もボヤかれたくないですからね。

イチ、子供の親の立場として、後の世代に出来るだけの事を伝える。 ブログ界隈で言う「有益」とは本来、こんなものでなければならないと思うのです。 目先の「お得情報」なんて、生きるか死ぬかの人生の戦いにおいては、 全然役に立たないのです。

苦労して頑張っているならば、 私がこの記事でいう「有益」なことを残したいし、 せっかくの足跡が消えないようにしたい。 そのためには、前ばかり進んでいないでうしろにも進む。 後をついてくる者には手を差し伸べる。 うしろに進む事にも、意味があるんです。

おわりに

ひとは前に進まなきゃいけないのか。

おおいに進むべきだけれども、
後の人のことも考えてみよう。

自分だけの世界じゃないし、 自分が年老いた後も誰かが継承し続けなきゃ、
「なにも残せなかった残念な老人」
で終わってしまいます。

今の世界は「自分だけ」すぎるような気がします。 自分だけが生き残れば良い。 なあんて言っちゃう残念な老人にならないように行動すれば、 道は、足跡は、残るものだと思っています。

ね、簡単でしょう?

written by 日照ノ秋人
出来る人には人がついてくる、口先だけでなく。

こちらもぜひ。

hiderino-akihito.hatenablog.com